将棋竜王戦決着!広瀬八段が新竜王へ ー 羽生竜王は「九段」として再出発
羽生さんとの3度目の番勝負
2018年12月20日~21日、将棋竜王戦第7局が行われ、挑戦者の広瀬章人八段が羽生善治竜王を破り、4勝3敗で初の竜王位を獲得した。
これまで、二人の間でのタイトル戦(番勝負)は、2度王位戦で行われ、どちらも羽生竜王の勝ちだった。
(1度は羽生さんが王位奪取、もう1度は羽生さんの王位防衛)
羽生竜王に対する今回の広瀬八段のタイトル戦(番勝負)勝利は、まさに3度目の正直といえる。
その3度目の正直が、竜王というビッグタイトル奪取となった。
この勢いで、さらなる活躍を
竜王戦は、「挑戦者になること自体が大変」な棋戦の1つだけに、竜王位初挑戦でのタイトル獲得は、とてもうれしいことだろう。
現在31才の広瀬新竜王にとって、「王位」獲得以来、2つ目のタイトル獲得である。
他のタイトル戦への挑戦、そして、新たなタイトル獲得に向け、この勢いでさらなる活躍を期待したい。
(※ なお、広瀬新竜王は、棋王戦(渡辺明棋王)の挑戦者決定トーナメントを勝ち上がり、また、挑戦者決定2番勝負にも勝利したことで、2019年2月2日から行われる第44期棋王戦の挑戦もすでに決めている)
静かに待ちたい
さて、通算獲得タイトル100期に王手をかけていた羽生竜王は、27年ぶりに無冠となった。
聞くところによると、羽生さんは、今後1年間、「前竜王」という肩書きを名乗ることもできるのだが、タイトルを保持していない他の棋士と同じように、段位(羽生さんは、「九段」なので、羽生九段と呼ばれる)を肩書きにするそうだ。
これは、本人の意向とのこと。
過去にとらわれることなく、1から再出発するという気持ちの表れだろう。
羽生九段が、再びタイトル戦に登場するときを静かに待ちたいと思う。