スウィート /「ブロックバスター」~ 音のマジック !? に夢中だった頃
今日は、わたしの思い出の曲の中から、スウィート(SWEET)の「ブロックバスター(Blockbuster)」について話します。
イギリスのロックバンド
スウィート(SWEET)は、1970年代に活躍したイギリスの4人組ロックバンドです。
当時の日本での表記名は、「スイート」だったのですが、ここでは、「スウィート」で紹介したいと思います。
「ブロックバスター」は、1973年にイギリスのヒットチャートでNo.1になった曲です。(「スウィート」初のNo.1ヒット曲)
その後、彼らの曲は次々とヒットします。
また同年、日本でも「ブロックバスター」、それに続く「ヘル・レイザー」(Hell Raiser)がヒットします。
レコードは持っていなかった?
わたしは、確か、「ブロックバスター」のレコードを持っていた記憶があったのですが、通販で紹介されているどのレコードジャケットを見ても、何か違うような気がしました。
たぶん、レコードを持っていたというのは記憶違いでしょう。
この曲が流行した1973年当時は、ノイズが入りにくいということで、FMラジオから好きな曲を録音していましたので、持っていたのはカセットテープだったのかもしれません。
衝撃を受けたイントロ
この曲を初めて聞いたときは、本当に衝撃を受けました。
この曲は、いきなりサイレンの音で始まります。
サイレンの音で驚き、「何が始まるのか」と思うと、アンディ・スコット(Andy Scot)のエレキギターが「ジャンカ、ジャンカ、ジャン、ジャラーラ」とゆっくりとブギメロを繰り返し刻みます。
ミック・タッカー(Mick Tucker)のドラムが入り、サイレンが鳴り響く中、音色が変わったギターサウンド(ギターの音が、エコーのように響き、波打って聞こえるような状態、エフェクターの影響?)が入り、そこから高音の「ハア~」というメンバー全員のコーラスが続きます。
ここまでが、イントロ?で、次にオーバーダビングされたブライアン・コノリー(Brian Connolly)のボーカル、メンバーのコーラスが始まります。
何度聞いても飽きない
曲は、とてもシンプルで、覚えやすく、曲の長さも3分ちょっという長さです。
しかし、その曲は、当時の最先端の録音技術が詰まっているのではないかと思えるほど、効果音など音響効果「てんこ盛り」の曲でした。
また、途中で、演奏が止まり、ベースのスティーヴ・プリースト(Steve Priest)が、ボーカルの合間にセリフっぽく歌詞を入れるのも特徴的でした。
本当に不思議な音だらけで、まさに「音のマジックショー」。
わたしは、その音に吸い寄せられるように、繰り返しこの曲を聞きました。
また、音を大きくして聞くと、曲の「劇画っぽさ」がさらに増幅され、その日のできごとなど、どこかにぶっ飛んでしまうようなすっきりとした気持ちにもなりました。
日英の音楽のギャップ
ちなみに、1973年といえば、日本では、アイドルの天地真理さんが人気絶頂の頃で、その年のレコード大賞は五木ひろしさんの「夜空」、最優秀新人賞は桜田淳子さんの「わたしの青い鳥」、レコードセールス年間No.1は「宮史郎とぴんからトリオ」の「女の道」(2年連続)でした。
ヘッドホンをつけて大音量で聞いている音楽(ロック&ポップス)と、普段、テレビ番組で見ている音楽との大きなギャップ。
歌が好きで、どんな音楽に対しても、「ウエルカム」状態だった当事の自分をほめてあげたいと思います。
お決まりの通販でCDを買う
同じ年代に活躍した「スレイド(Slade)」のCDを通販で買ったわたしは、「スウィート」のベスト盤(CD)も通販で購入し、久しぶりに「スウィート」の曲を聞きました。
「ここまでやるか !?」と思えるほど作り込まれた「スウィート」の曲を久しぶりに聞き、わたしは、昔と同じようにうれしくなり、そして、痛快な気持ちになりました。
CDの解説書を読み、彼らが表舞台に出た1970年代始めは、ヒットメーカーの作った曲を歌っており、まるでアイドルのような存在だったと知りました。
また、わたしが、やがて、ポップス(洋楽全般のことと思ってください)から距離を置き始めた頃は、メンバー自身が作った曲がイギリスだけでなく、アメリカや日本でもヒットしたことも知りました。
すっきりした気持ちに
わたしが持っているCD「ヴェリー・ベスト・オヴ・スウィート」(THE VERY BEST OF SWEET、2005年)の帯には、
「1970年代に英国が生んだハード・ポップ・バンドであるスウィート。ロンドン・ポップ~グラム・ロック~ハード・ロックへとスタイルの変遷を遂げながら、ヒットを連発していった彼らの究極のベスト盤」
という紹介文が書いてありました。
わたしには、音楽のジャンル分けは、あまりよくわかりません。
でも、ジャンルはわからなくても、彼らの曲を聞くと、気持ちがすっきりするのは昔も今も同じです。
「スウィート」に夢中になっていた時期があったこと、それは、わたしの大切な宝物です。
同時代のイギリスのロックバンド「スレイド(Slade)」に関する記事は、こちらをどうぞ。