プロ野球 / 横浜DeNA ~「挑戦者」として突き進め! 2022年「新生」ベイスターズ !!

2021年シーズンを振り返って

おめでとうございます

東京オリンピックで野球日本代表が長年の夢だった金メダルに輝いた2021年。

チームに密着したドキュメンタリー番組をテレビで見ましたが、監督、コーチ、選手が1つの目的のために知恵を絞り、お互いに信頼し合いながらゲームにのぞむ姿に大いに感動しました。

地元開催というプレッシャーの中で結果を出した野球日本代表の選手、スタッフ、関係者のみなさんに心から祝福の拍手をおくりたいと思います。

赤ヘル旋風を思い出す

東京オリンピックでわたしは、東京ヤクルトスワローズの選手が生き生きとプレーをしている姿が印象に残りました。

この姿を見て、1975年開催のオールスターゲームで、広島東洋カープの選手がダイヤモンドをぐるぐる回り大活躍(赤ヘル旋風せんぷう)、1975年シーズンに広島東洋カープが初優勝したときのことを思い出しました。

ひょっとしたら、2021年シーズンは、スワローズが・・・。

日本シリーズ史上初

プロ野球の2021年シーズンは、セ・リーグの東京ヤクルトスワローズが、パ・リーグのオリックスバファローズを4勝2敗で破り、2001年以来、20年ぶり6度目の日本一になって閉幕しました。

セ・リーグのチームが日本一になるのは、2012年の読売ジャイアンツ以来9年ぶりです。

今年(2021年)の日本シリーズで対戦した両チームは、どちらのチームも前年度最下位からのリーグ優勝、そして、クライマックスシリーズを勝ち上がっての日本シリーズ進出でした。

(スワローズ、バファローズともに、2年連続最下位からのリーグ優勝でした。また、両リーグとも前年度最下位のチームが出場した日本シリーズは史上初でした)

ベイスターズの2021年

さて、横浜DeNAベイスターズ誕生10周年、そして、三浦みうら大輔だいすけ新監督になってのぞんだ2021年シーズンのベイスターズは、2015年以来、6年ぶりの最下位という結果に終わりました。

143試合、54勝73敗16分、勝率は .425で、首位スワローズとは20ゲーム差でした。

勝率は、ここ10年では、2012年の .351(144試合46勝85敗13分)に次ぐ低い勝率でした。

シーズン後半は、投手陣が好投しているときは、打線が沈黙、また逆に、打線が活発に得点しているときは、投手陣がリードを守り切れないなど、ファンにとっては残念な試合が多く、本当に悔しいシーズンでした。

シーズンオフの休養と調整

新型ウイルス感染症の影響で、2020年シーズンは、過密日程で行われました。

シーズン終了後は、休養をしっかりとるなど、十分な体調管理が行われたことと思います。

この点では、各チームとも条件は一緒だと思うのですが、長年の蓄積ちくせき疲労ひろうもあったのかもしれません。

2021年シーズンのベイスターズ投手陣、特にリリーフ投手陣は1年間を通じ、安定した投球ができなかったように感じました。

試合展開が読めない中、常に緊張しながら準備を続けるリリーフ投手陣は、体力的な負担だけでなく、精神的負担も大きかったのでしょう。

2022年シーズンを見据みすえ、投手陣(先発投手陣も含め)には、シーズンオフにしっかりと休養・調整をしてほしいと願います。

チーム全体で得点の積み上げを

打撃陣は、規定打席数以上(443打席以上、ベイスターズは5人)の中で、3割打者が4人(4人とも個人打撃成績ベスト10入り)と、個人成績では好成績を残したベイスターズ。

しかし、チーム全体の得点がもう少し伸びればいいなと感じました。

そうすれば、試合展開も変わり、投手陣の負担を減らすことにもつながります。

「次につなぐ気持ちで打席に立ちました・・・」という声をお立ち台(ヒーローインタビュー)で何回か聞きました。

そんなに簡単なことではないとわかっていますが、2022年シーズンでは、1点でも多くの得点を、チーム全体の力で積み上げてほしいと願っています。

※ 打者の規定打席数は、NPB1軍は、所属チームのシーズン年間試合数 × 3.1(端数四捨五入)です。シーズン試合数が143の場合、年間443打席以上が規定打席数となります。

「新生」ベイスターズに期待

スワローズやバファローズは、2年連続最下位から、リーグ優勝を果たしました。

スワローズやバファローズには、そのチームにしかわからない課題があり、その課題をどう克服するか、選手、スタッフ、フロント一丸いちがんとなったとりくみが行われた結果が、今回の最下位からの優勝につながったと想像できます。

この結果は、他のチームに刺激を与え、希望を持たせるものだと思います。

ベイスターズには、各自が自己ベストを目指して試合に臨むことはもちろん、不調の選手を好調な選手がカバーするなど、ベンチワークも含め、チーム全体で勝利に向かって突き進んでほしいと思います。

 

「再生」でも、「復活」でもない、「新生しんせい」ベイスターズが、チームの課題を少しでも克服しながら、「挑戦者」として2022年シーズンを戦い、セ・リーグを熱く盛り上げてほしいと願います。

 

<資料>スワローズとの記録比較(過去3年)

※ 参考資料・・・日本野球機構オフィシャルサイト(以下、 NPB と呼びます)「シーズン成績 ー セ・リーグ ー チーム打撃成績」、「シーズン成績 ー セ・リーグ ー チーム投手成績」より

打撃成績編(過去3年)

 

 スワローズの出塁率の高さは、安打数の多さに加え、四死球の多さがその要因だと考えられます。

それが、盗塁数の多さとも重なって、得点、打点の多さへとつながっているような気がします。

四球によって、得点圏に走者が進塁すると、それだけで得点の機会も増えます。

また、地味なようですが、1つの四球によって打順が1つ進み、最終回に主軸に打順が回ってくることもあります。

積極的な攻撃がベイスターズの持ち味ですが、それに、四球をからめた攻撃が加わるといいなと思います。

 

投手成績編(過去3年)

 

 失点、自責点の多さが、当然防御率の差となり、それが両チームの3年間の順位に反映されているようです。

2021年シーズンは、両チームとも規定投球回数(年間143イニング以上)を投げた投手はいませんでした。

また、2ケタ勝利をあげた投手もいませんでした。

先発投手からリリーフ投手陣へつなぐとき、どのような形で勝ちにつなげていくか、数字からは、ホールドやホールドポイントの差が、そのまま両チームの勝敗の差につながっているような気がします。

2021年シーズンは延長戦のないルールで行われました。

2022年シーズンのルールはまだわかりませんが、投手陣には、とにかく1イニングをきっちりと抑えてほしいと思います。

投手陣の好投をきっかけに、ベイスターズの追撃・反撃が始まるような、そんなファンがワクワクするようなゲームを、2022年シーズンはたくさん見たいと思います。

※ 投手の規定投球回数は、NPB1軍は、所属チームの年間試合数と同数です。シーズン143試合の場合、143イニング以上が規定投球回数です。

<資料>セ・パ両リーグ 順位表(過去10年)

※ 参考資料・・・NPB「シーズン成績 ー 各年度公式戦成績 ー チーム勝敗表」、「日本シリーズ ー 各年度試合結果」より

セ・リーグ 順位表(過去10年)

 

パ・リーグ 順位表(過去10年)

 

<資料>プロ野球チーム通算成績

2021年12月19日現在の通算成績(リーグ別・勝率順)

※ 参考資料:NPB「球団・選手ー球団別インデックス」より

セントラル・リーグ

読売ジャイアンツ(1936年~)
6127勝 4398敗 353分 勝率.582
セ・リーグ優勝38回、日本シリーズ優勝22回
1リーグ時代優勝9回

阪神タイガース(1936年~)
5456勝 5113敗 335分 勝率.516
セ・リーグ優勝5回、日本シリーズ優勝1回
1リーグ時代優勝4回

中日ドラゴンズ(1936年~)
5397勝 5121敗 372分 勝率.513
セ・リーグ優勝9回、日本シリーズ優勝2回

広島東洋カープ(1950年~)
4484勝 4802敗 370分 勝率.483
セ・リーグ優勝9回、日本シリーズ優勝3回

東京ヤクルトスワローズ(1950年~)
4353勝 4971敗 332分 勝率.467
セ・リーグ優勝8回、日本シリーズ優勝6回

横浜DeNAベイスターズ(1950年~)
4176勝 5166敗 315分 勝率.447
セ・リーグ優勝2回、日本シリーズ優勝2回

パシフィック・リーグ

埼玉西武ライオンズ(1950年~)
4937勝 4383敗 387分 勝率.530
パ・リーグ優勝23回、日本シリーズ優勝13回

福岡ソフトバンクホークス(1938年秋~)
5469勝 4866敗 397分 勝率.529
パ・リーグ優勝19回、日本シリーズ優勝11回
1リーグ時代優勝2回

オリックスバファローズ(1936年~)
5368勝 5142敗 387分 勝率.511
パ・リーグ優勝12回、日本シリーズ優勝4回

千葉ロッテマリーンズ(1950年~)
4664勝 4637敗 393分 勝率.501
パ・リーグ優勝5回、日本シリーズ優勝4回

北海道日本ハムファイターズ(1946年~)
4708勝 5084敗 379分 勝率.481
パ・リーグ優勝7回、日本シリーズ優勝3回

東北楽天ゴールデンイーグルス(2005年~)
1081勝 1248敗 73分 勝率.464
パ・リーグ優勝1回、日本シリーズ優勝1回